2017年12月10日日曜日

囲碁が強くなる人の7つの特徴


はい、皆さんこんにちは。

囲碁講師の坂本亨秀( さかもとあきひで )です。


今回は囲碁が強くなる人についてお話していきます。

私は普段、入門の方から段位者、
子どもから大人の方まで指導する機会を
頂いておりますが、そのなかで

「 あ、この人は強くなるな

と感じる時があります。

それは理屈や条件というよりは
雰囲気や直感で感じるところが多いのですが
そのなかである程度共通している部分を
7つにまとめてみました。

※ 対策などは個人差があるので、
  参考程度にご参照ください。
※ 後半になるにつれ、
  希少性が増していくかもしれません。



①「 集中力がある

これは普段から指導をしていて
常に感じている事ですが、やはり集中力が持続する人は
強くなるペースも早いように感じます。
大人の方はもちろん、子どもは特に
その日の体調や気分によって集中力がバラバラなので
運よく数日集中力が続けばビックリするほど
ぐんぐん上達するのですが、
数日集中力が切れると、ビックリするほど
成長が止まってしまったりします笑
集中力がある分、その時その時の経験を
しっかり蓄積することができますし、
やっぱり集中力があると勝ちにも繋がりやすいので
考えた末の勝利によってモチベーションが
持続するのも、上達のひとつのコツなのかもしれません。

では、集中力を上げるにはどうすればいいか、ですが
子どもの場合は、やはり多少個人差があります。
強くなっても気が多い子もいますし、
習い始めから盤面から目が離れないような子もいます。
しかし一気に集中力が増す瞬間は、
やはりその子が囲碁にハマった瞬間でしょうか。
囲碁が楽しい、勝負に勝ちたい、と心で感じた子は
やはり碁盤の前に座る姿が違います。

大人の方ももちろん、勝ちたい!強くなりたい!
と思うようになると、やる気がでてきますが
子どもに比べると、仕事や人間関係など
なにかと気苦労が多いですよね笑
集中したくても、疲れていたり気がかりがあったりで
なかなか囲碁に集中できない場面というのはあると思います。
ですが、大人は子どもに比べ意識のコントロールができます。
ここで集中しなきゃいけない!という場面で
自分の気持ちをそこに向けることができます。
子どもの長所が爆発力だとすれば、大人の長所は安定感です。
しっかりと体調と気持ちを落ち着かせて
焦らず無理せず囲碁の勉強をするのがいいと思います。


②「 囲碁が好きである

これは当ブログの「 入門・初級者の方へ 」にも
書いてあることなのですが、
やはり囲碁が好きな人は、
囲碁に費やす時間が気持ちが多い分
上達しやすい性質にあると思います。
囲碁だったらなんでも好き!
という方は基本的にそのままほっといても
強くなるので心配はいらないのですが笑

自分で囲碁が好き!と言える方でも
そのなかでやはり好き嫌いがあるようで。
棋譜並べが苦手。
詰碁が嫌い。
布石がわからない。
白番も持ちたくない。などなど。

しかし、苦手なことが弱点になり
自分の碁の足を引っ張っていることは確かです。
かくいう私も、詰碁が苦手で
読みが弱い碁を打っていましたが、
詰碁や手筋をアタリから勉強しなおしてから
囲碁の形も変わったように感じます。
( 勉強しなおす過程で、
  筋トレ風詰碁勉強法に行きつきました )

囲碁が好き!と言える方は
その気持ちを大切にして、
今度は苦手な部分も受け入れていけるように努力すれば、
より一層、囲碁への愛が深まるのではないでしょうか。

③「 自分なりに工夫している

工夫は、プロアマ問わず囲碁を勉強するうえで
欠かせない要素です。
布石然り、闘い然り、自分なりに
どうすれば優勢に持ち込めるか工夫しなければ
勝たせてくれる相手はなかなかいません。
自分で工夫して打っている人は、
「 どうしてここに打ったんですか? 」と訊くと
きちんと自分なりに説明ができます。
囲碁は一手一手の積み重ねであり、
一手ごとに戦況が変わります。
なんとなく、や、こうなるもの、という固定概念だけで
打っていては局面の転機を逃してしまいます。
だからこそ上手下手関係なく、
自分なりに考えて工夫できる人が
のちのち強くなっていきます。

誰かがこう言ってたからこう打つ、
ここはこうなる形だからこうする、
だけではなく、
自分はこれが良いと思うからこう打つ!
という気持ちで囲碁に取り組むと
ふとした瞬間に、碁が変わったりしますよ。

④「 手筋に明るい

これは私は、いつも不思議に思っているのですが
級位者、段位者関係なく、ある局面で
「 おっ、筋が良いね 」と感心する時があります。
これは単純に読みが深いとか、
石の形がしっかりしているとかという感じではなく
この局面でその場所に手が伸びることに
センスを感じるような感覚です。
棋力に関係なくそういう場面が見受けられるということは
やはり石の効率などに敏感なセンスを
持っているからなのでしょうか。
私はそういう人を見かけると
「 この人は手筋に明るいな 」と感じます。

もちろん、筋の良さは詰碁や手筋の勉強で
後天的に育てることもできますし、
筋悪と剛力は紙一重なところもあります。
臨機応変に打てるのが一番ですね。

⑤「 全局がみえている

大局観が優れている人は、
打ち碁の検討をしていても感心することが多いです。
これは棋力に関係なく、要所要所での判断基準が
部分から全体に向かっているのか
全体から部分に向かっているのか、の違いだと思います。
こういう方は級位者時代によくある
ヤキモチをしにくいような気もします。
全局的な打ち回し、というとalphaGoの打ち回しも
無視できませんね。
イ・セドル九段と五番勝負の時から、全局的な大局観、
という点では人間の思い込みを一蹴するような打ち回しでした。
普段から、常に大局を見据えて行動したいものですね。

⑥「 一手一手に感動ができる

強い人の打ち回しや、新しい着手を発見したときに
「 なんだこれ!すごい! 」と感動できる人は
強くなりやすいと感じます。
そもそもが素直なので、意固地にならずきちんと反省ができる、
という面も大きいとは思いますが、
なによりそういった感動の一つ一つが
囲碁の楽しさ、囲碁への探求心を産み
モチベーションに繋がっていくのではないかと思います。
ただ、すぐに真似ようとして調子を崩す場合もあるので
影響され過ぎるのも良し悪しかもしれません。

⑦「 当たり前にやっている

正直、個人的にはこれが一番
大きな部分ではないかと思っています。
対局でも検討でも詰碁でも棋譜並べでも
気が付けばやっている。当たり前のように、碁盤の前に座っている。
こういう雰囲気を持った人で、強くない人は思い浮かびません。
それほど、囲碁というもの自体が
意識のなかに自然に溶け込み、自身と繋がっている証拠だと思います。
知り合いがある時期急に成長したりした時は
ふとした瞬間に囲碁の勉強をしている姿が記憶にあります。
棋書があると何の気もなしに手に取り、
静かに集中してそれを読んでいる。
この静けさこそが、技へと昇華されているような気がしてなりません。


思ったよりも長くなってしまいましたが、
この七つが私が「 この人は強くなるな 」と
感じた人の中で思い浮かぶ共通点です。
しかし、「 強い 」のと「 勝てる 」のとは
また違う様相があるようで( ̄  ̄lll)
この辺りは、いつまでたっても私たちを苦しめますね笑

あくまで主観的な目線の記事ではありましたが、
皆さまの生活のなかでの、なにかしらのヒントや
きっかけになれば幸いに思います。

囲碁講師 坂本亨秀


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