2017年10月13日金曜日

指導碁の心構え


はい。皆さんこんにちは。

囲碁講師 坂本亨秀( さかもとあきひで )です。

今回は、指導碁についてお話をしてきます。

さて、指導碁というと
上手相手に置き碁での対局指導してもらう事で
古くから親しまれている指導法ですね。

しかし、ここ1、2年では
囲碁のレッスンにおいて
革新的な指導方法が多く生まれ、
指導碁はあまり効率的ではない。
という意見も多く聞きます。

確かに、1回1時間程度のレッスンでは
一局の指導対局と局後検討で終わってしまいます。

下手の立場からしても
「 置き碁の打ち方に慣れるよりも、
 置き石なしの打ち方を学んだ方が実用的 」
というのも一理ある考えです。

置き石なしの碁は
布石や闘いへの理解が問われます。
つまりそれらがきちんと鍛えられていれば
置き石を置いても自ずと
有効な着手ができるからです。

では、指導碁はもう廃れゆく指導法なのか?

その答えは NO です。

なぜなら、指導碁という
上手との手合わせを通じることによって
上手の考えや感覚を
肌で感じることが出来るからです。

上手の真剣な雰囲気や、
盤面での厳しい考え方を
実際に目の前で体感することは
とても貴重な経験です。

さらに、そうやって碁盤を挟むことで
棋力の差を超えて、勝負とはまた別種の
人間同士の繋がりを作ることが出来る。

そういう良さが指導碁にはあります。

さらに、心構えよって勉強法としての指導碁にも
大きな意味を与えられる、というのも
言っておかねばなりません。

先ほども言った通り、
囲碁の勉強という意味では
置き碁よりも置き石なしの方が
実用的で効率の良い学び方ができます。

もっといえば、置き石はもともと
棋力差を埋めるハンデ。
ハンデをつけるという事はつまり、

下手にも勝つチャンスが生まれるようにする

ということです。

ここまで言えばもうおわかりでしょう。


置き碁とは勝ち負けに拘った真剣勝負であり、
挑戦する気持ちで臨むことが大事なのです。 


指導碁での勉強というと
上手の指導の腕に大きく左右されてしまいます。

しかし、下手に本気で勝ちにいく心構えがあれば
上手の指導の腕に関わらず、
指導碁は最高の実戦稽古になります。

もちろん、楽しく優しく指導してもらうのも
とても素敵な事ですし、その雰囲気が好きで
指導碁を打ってもらいたい人も多くいます。

けれど、よかったら一度
本気で上手に勝ちにいってみてください。

上手に本気を出させるのは
なかなか難しいことではありますが、
しかしその差を埋めるための置き石です。

あなたの手が上手の首元に迫り、
そこで上手の本気を引き出すことができれば、
今とはまるで違った雰囲気を味わうことが出来るはずです。

また、局後の検討は
できるだけたくさん質問することをオススメします。


勝負も質問も、遠慮せずにガンガンいく。


指導碁の際は、ぜひこういう気持ちで
望んでいただきたいと思います。




囲碁講師 坂本亨秀




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